うつ徒然diary

鬱になって行く過程をせきららに書きました。その後、治療の為に自分なりにもがきます。

姐御

不動産屋と別れ五反田へ向かう。9月17日に自分が悩んでいる事を打ち明けた、唯一の女性に会いに行く。笑顔が素敵な可愛らしい人だが、恋人ではない。
「久しぶりね」
「そうですね」
他愛ない話を続けしばらくした後、僕は言った。
「今日で会うのが最後かもしれない」
僕は鬱になり自殺未遂をして失踪し、少し立ち直ったが会社を辞め田舎で自宅療養する事を告げた。
「今日引っ越しも終わってさ。帰る前に直接会って挨拶がしたくて。色々お世話になりました」
彼女は驚いてはいたが、親身になって話を聞いてくれていた。彼女のお父さんも実は鬱になって自殺していたらしく、鬱に対する知識も理解もある人だった。
「9月17日に会った時、病んでたもんねー。実は私もあの頃、仕事で色々あって落ち込んでてね。言い出せなかったの。」
僕も驚いていた。あの頃は自分の事しか考えていなかった。彼女も悩んでいたとは----
「今は大丈夫だよ。最近エステに通い出して、そこで愚痴を聞いてもらったりして、ストレス発散できてるの。夏までには痩せたいわ。」
彼女は終始笑顔だった。
「病気が直ったら、また東京に来なよ。」
「何年かかるかな----」
「あんたなら大丈夫。しぶとい人だから。」
背中をバンと叩かれた。[姐御----]心の中でそう呟く。
「頑張り過ぎない様に、頑張るよ。」
「お互いにね。」
僕らは五反田で別れた。

引き上げ

東京着10:10。駅弁を購入し、マンションの近くの公園で少し早いランチをする。快晴で気持ちが良い。池の側のベンチに腰をおろした。
日向ぼっこをしている老夫婦、遊ぶ子供達、おしゃべりするママ達、水辺で泳ぐ鳥。ゆったりした時間が流れていた。休みの日はここでランニングをしようと思っていた。ウェアもシューズも揃えていたが、結局できなかったなぁ。
マンションに入り、フロントで段ボールを受け取り引っ越し作業開始。断捨離を行う。座布団、布団カバー、コップ、歯ブラシ、便座カバー、マットなど捨てる。段ボールにまとめ終えたのが12:45頃。
13:00引っ越し業者が集荷。76600円を支払う。
近くの喫茶店で一息ついて、そこで母親と別れた。マンションに戻り不動産屋がくるまで待つ。

何もない部屋。嫌な思い出しかない。

100万円

役所へ行き転入届けを出す。10年ぶりに地元の市民に戻った。その後銀行へ行き、住所変更手続きを行う。住民基本台帳カードをもっていたので、手続きをしたが、あと2年後には廃止するらしい。マイナンバーカードで統一するとの事。やたら処理に手間取ったのでイライラする。
今回僕の失踪で使ったお金が約70万円。家賃、電話代、その他諸々合わせると100万円程の損失だった。バカすぎる。将来の為に死物狂いで貯めたお金だった。ため息しかでない。
1月24日、日記だけでは飽きたらずブログをしてみる。[公開]をクリックした後、気分が晴れやかになる。その後怒とうの勢いでアップし始める。
1月25日、早朝父親と一緒に雪かきをした。4か月ぶりの運動だった。汗が心地良かった。
1月27日、引っ越しで上京する前夜。
「心配はないと思うけど、東京で人に会ったりして、深刻な話になって落ち込まないようにしろよ。」
父親に言われる。
「夜連絡するよ。」
そっけなく返した。

明日再び東京へ。