1月12日
その後僕は東京駅に向かい、田舎への切符を買った。電車の中ではずっと窓の外を眺めていた。
ふと病院で書いてもらった紹介状が気になった。[開封厳禁]と割印がされていたが、構わず開けてみた。
[重度の鬱病と疑われます。自殺願望があり、大変危険な状態です。本人の希望もあり、入院を勧めます。]
との事が書かれていた。
そういえば医者に明確に、この病名を告げられたのは初めてだった。この期に及んで自分が異常と言われるのが怖かった。
肚にすとんと落ちた気がして、安心していた。妙な感じだ。
田舎の家に着いた。家の外観を眺める。インターホンを押して、中に入った。両親が出てくる。
「あら、お帰り~」
普通に接してくれた。僕は安心してその場にうずくまっていた。
「本当にごめん---」
そうつぶやいていた。
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